魔宮夫人の恐怖!partⅡ

登場人物

魔宮夫人(まみやふじん) 詳細については、こちらを参照のこと。
笠口 喜嗣(かさぐち よしつね) 詳細については、こちらを参照のこと。
クリストフォロ・エヴァルド・コルティノーヴィス3世 今回、魔宮夫人のターゲットとなった美少年。詳細については、こちらを参照のこと。

プロット

  • 暗闇の中で縛られて監禁されている美少年。つい数時間前に何者かの手によって誘拐されてきた、イタリアの海運王の御曹司にして世界的に有名なカリスマモデル、クリストフォロ・エヴァルド・コルティノーヴィス3世(ファンからの愛称はクリス)である。
  • クリスは恐怖で震えながら、しくしくと泣いている。
  • やがて部屋に灯りが付き、クリスの前に魔宮夫人と手下の笠口喜嗣が現れる。
  • 夫人は笠口に命じて、クリスの口を塞いでいるガムテープを剥がせる。
  • クリスは「うう……僕をどうするつもり? 帰りたいよ。早く帰して」と哀願する。
  • そんなクリスに夫人は「お前は私の美術品コレクションに選ばれたのです。光栄に思いなさい」などと言い放つ。
  • 手足の縄を解かれたクリスは、笠口によって「貴賓室」と呼ばれた別の部屋へと移され、そこに閉じ込められる。

 

挿絵提供は、夢鴉(むあ)様。

 

笠口「いつまでもめそめそ泣いてたら、また縛り上げるぞ!」

クリス「うっ…うっ…!」

  • 貴賓室の扉に外側から鍵をかけ、立ち去る笠口。
  • しばらく部屋の中で落ち込んだまま動かなかったクリスだが、もう近くに誰もいないことを確認すると、突然立ち上がり、今まで怯えて泣いてばかりいたのが嘘のように態度が一変する。

クリス「フ~~こんなところに押し込めやがって。今に見てろ!」

  • クリスが頭から金髪のカツラを取り、碧眼に見せかけていたコンタクトレンズを両目から外し、顔からマスクをベリベリ~ッと剥ぎ取る。すると中から素顔を現したのは、なんと相馬晴彦だった!
  • 実は晴彦は、クリスが魔宮夫人一味に拉致される前に本人と入れ替わり、替え玉に化けていたのだった。
  • 顔は晴彦に戻ったが、着ている衣服はクリスのまま。丈の短い半ズボンなので、両脚がスースーして少々恥ずかしい。
  • とりあえず気を取り直して、晴彦は靴底の裏に仕込んで隠し持っていた細い針金を使って、ドアの錠前をいとも容易く開錠。「貴賓室」から脱出する。
  • 場面は変わって、クリスの父であるコルティノーヴィス2世(コルティノーヴィス家の現総帥である1世の長男)が滞在している都内の某高級シティホテルの高層階スイートルーム。
  • コルティノーヴィス2世と、名探偵・武智恭介が会話をしている。咲間警視も同席している。
  • クリスを魔宮夫人の手から守ってくれたことには感謝するが、身代わりとして拉致された晴彦の身を案じる父コルティノーヴィス2世と息子クリス。
  • 武智は「晴彦君のことなら心配いりません」と告げ、自身は携帯で外に待機しているイサム達に連絡を取る。
  • イサムは車を運転中、助手席には梨奈、後部座席には詩織が座っている。
  • イサム達は、晴彦に仕掛けておいた発信機の電波を頼りに、魔宮夫人のアジトへと近づいていた。
  • 再び場面は変わって、魔宮夫人のアジトの廊下。誰にも見つからないように慎重に廊下を進む晴彦だったが、さっきからどこにも全く人の気配がない。むしろ晴彦自身がどこかへと誘導されているような意図すら感じる。
  • すでに正体が見破られていて、これは罠である可能性も考慮しつつ、晴彦はついに大広間のような空間へと辿り着く。
  • 大広間の奥には魔宮夫人がいた。夫人を追い詰めようと近寄る晴彦。しかし、その夫人はマネキンだった。
  • 天井方向から晴彦めがけて捕獲用のネット(網)が降って来る。ネット(網)に絡めとられて身動きの取れない晴彦。そこへ魔宮夫人が手下たちを引き連れて高笑いを挙げながら現れる。
  • 夫人は、晴彦がクリスの替え玉に化けて拉致されて来ることは最初から想定しており、実は本当のターゲットは最初から晴彦であったと告げる。
  • 法曹界の名門の一族に生まれたサラブレットであり、あの名探偵・武智恭介の一番弟子である優秀な頭脳と行動力の持ち主である晴彦こそ、自分の美少年コレクションに相応しいと夫人は意気揚々に語る。
  • 広間の中央に立てられた十字架に磔にされてしまう晴彦。
  • 夫人は、晴彦もクリスに勝るとも劣らぬ美脚の持ち主であると評し(晴彦本人は、別にそんなことを褒められても嬉しくもなんともないが…)、愛でるように晴彦の生足を両手で触りまくり、その感触を楽しむ。
  • そんな夫人の行動が気持ち悪い晴彦は、夫人を「やめろ!この変態!」と罵倒するが、その一言にキレた夫人に頬をビンタされてしまう。
  • 夫人は白いシルクのスカーフを取り出して晴彦の口に猿轡を施すと、部下に運んで来させたキャンパスに筆を振るい、なんと晴彦の磔姿の油絵を描き始める。
  • 予定通りの手はずだと、そろそろイサムたちが助けに来る頃合いのはずなのだが、自分のこんな姿は出来れば見られたくないと複雑な心境に陥ってしまう晴彦。